中学受験・大学受験~父親の雑感

田舎出身の両親から生まれた息子の子育て雑感。息子は私立中高一貫から国公立医学部に進学。現在は部活に明け暮れる大学一年生。

達成感がモチベーションにつながる~大学受験生の場合

前回は小学生の達成感やモチベーションについて書きましたが、今回は大学受験生についてです。


大学受験に関するブログを読んでいると、自らモチベーションを上げようと頑張っておられる受験生の皆さんの工夫を目にすることが多いです。


特に医学部受験を目指しておられる受験生のカテゴリーでは、強く感じます。


医学部受験となると、かなりの地頭やこれまで積み上げて来たものが必要ですが、なんと言っても今大切なのは自らモチベーションを上げ、諸々の不安に打ち勝って勉強しまくるということだと思います。


ときに謙虚に自分の勉強方法や模試の結果を分析することは大切ですが、基本的にはモチベーションを維持することが重要ですね。


その意味では、あまり、反省したり後悔したり、謙虚な言葉を書き連ねるのは危険です。

何度も言っているうちに、自分で思い込んだり、自分を過小評価してしまう可能性があるからですね。


自分で自分をダメだと言ってしまうと、上がるべきモチベーションも上がりません。


ちょっと成績が上がったり、いつもより長く勉強ができたときは、モチベーションを上げるチャンスです。


単によかったというだけでなく、何がどうよかったのか、今後にどう繋げて行けばいいか、といったことをあれこれと考えながら、自分の頑張りを何度も称えることです。


このようにして達成感をより良質で強いものとして自分に刷り込んだ上で、次に達成感を感じることができる出来事を呼び込むことによって、多少の波はあっても、常時比較的高いモチベーションを維持することができます。


ということは、たまにしかない模試の成績だけで達成感を感じる癖は直した方がいいですね。

模試の成績は落ちることもありますし。


長時間勉強できたとか、目標にしていた勉強課題がクリアできたとかいった一里塚も必要です。


大学受験生は、偶然の出来事やたまたまいい結果が出た模試の成績といったものでモチベーションを上げようとしては行けません。

占いなんてのはもっとダメですね。


モチベーションを上げるきっかけ作りは自分でやらなければ行けません。

上手にモチベーションを上げることができた人が、より合格に近づくと思います。



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達成感がモチベーションにつながる~中学受験

小学生は誉めれば伸びると言われていますが、それで無条件に伸びるのは小学低学年の頃ではないかと思います。


小学高学年やその後の中高となると、誉めるだけでは伸びないと思います。


勿論、成果に対して物を買って上げるとか、ゲームをしてもいいといったインセンティブもこれ単体ではいずれ限界が来て、麻薬中毒患者のようにご褒美に対して依存体質となります。


やはり、モチベーションは子供自身の中から沸き上がってくる必要がありますよね。


その際の一つのキーワードが「達成感」だと思います。


「これだけ頑張れた俺って凄くない?」
「今日はこんなに長時間頑張れたよ。」
「この夏頑張ったから、成績が伸びた!」
こういった達成感は、その後の勉学へのモチベーションになることは間違いないです。


この場合で気を付けなければいけないことというと、頑張りすぎて、その後脱力してしまったり、これだけやったからもういいかと小さな達成感に酔いしれることぐらいですね。


誉める話に戻りますが、誉め方によっては、子供が将来良質の達成感を持ちやすくなると思います。


凄いね、といくら誉めても一時の満足に終わってしまいますが、
「あそこであれだけ頑張ったから、この成果が出たんだよね。本当によく頑張ったよ。」
「こつこつとこのテキストで頑張ったから、今回のテストでいい成績になったんだろうな。君の頑張りには驚いたよ。」
といった具合に、何がどうよかったのかについて常に意識しながら誉めてあげると、子供はそのうちに自分で自分を誉める、つまり良質な達成感を自分の力で感じることができるようになります。


親に単純に誉められ慣れた子供と自分で良質な達成感を感じることができるようになった子供とでは、中高での伸びが違うのは当然ですね。


第一志望の中学校に合格することが中学受験における最高の成果だと言えます。
ただ、仮に第二志望の学校に進学することになっても、達成感をモチベーションに転換できるようになった子供は必ず伸びますから、これも中学受験の大きな成果です。


一番困るのは、合否に関係なく、勉学の点でいつまでも一人立ちできない子供です。


超難関中学と言われるほんの一握りの学校に合格した子供は、自分で自分を盛り上げながら勉強するすべを身につけていると思いますが(そうでないと流石に合格できない)、普通の難関校に合格したぐらいでは、安心できません。


合格のプロセスをよく考えて、子供が勉学の上で自立できたかそうでないかを、見極める必要がありそうです。


塾で頑張っていようと自宅で頑張っていようと、子供を完全に管理した受験勉強は、合格という成果だけみると成功したように見えますが、子供の自立を先送りしたに過ぎず、かなり危ういと思います。


中学受験ではそこそこ頑張ったのに中学に入って頑張れないのは、受験で燃え尽きたのではなく自立化できていなかっただけだいう極めて簡単で、そして根の深い理由である可能性が高いと思います。


従って、中学受験で成功した(合格した)というだけの成功体験談や方法論を鵜呑みにしたり過大評価したりしては行けないと思います。


せめて、合格した後中学生になって自主的に勉強できている、そして、入学した中学校で上位(前から半分まで)の成績を維持できている、といった「後日談」を備えている成功体験談のみが、信頼に足ると思います。


極端なことをいうようですが、「難関校に合格したけれど、中学では勉強していない(できていない)。」という状況では、成功体験談ではなく、失敗体験談である可能性が高いです。


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父親にしてもらって嬉しかったこと~高校生、浪人生のとき

温い感じで高校生活を送っていると、いつまでたっても数学ができるようになりませんでした。


今思うと、典型的な私立文系に傾きかけていました。

学級担任ではなく、ボクが尊敬していた学年主任の先生に相談したところ、

「最初から逃げ腰になってはいけない。○大学を目指すぐらいでないと。」

と言われて、ボクの志望校はその日から○大学になりました。

多分先生は、ボクを激励するだけのために言ったのだと思いますが、ボクは真に受けてしまいました。


自宅に帰って、家族の前で、

「ボクは○大学を志望校にするから。」

と宣言したら、家族はのけ反っていました。


唯一冷静だったのは、ボクの父親です。

ボクは父親に、今でも「酒飲みすぎるなよ。」とは言われますが、「勉強しろよ。」と言われたことは、人生で一度もありません。


父親は、黙って応援してくれました。


力不足で浪人したときは、アパート暮らしをしながら駿台に通いました。

ある時、父親が食料などを持って来てくれる予定の日がありました。


何気に朝7時頃、アパートの駐車場を見ると、父親の車が止めてあり、中でシートを倒して父親が寝ていました。


後で母親に聞いたのですが、高速料金を節約し、下道を走るために、夜中に実家を出てボクのアパートまで来ていたようです。

車で片道3時間はかかっていたでしょうね。


車の中で寝ていたのは、ボクを早く起こしてやったら可愛そうだと思ったらしいのです。

勿論、父親はそんなことをボクには言いません。後で母親から聞いた話です。


食料などを置いた後に、30分ぐらいで、父親は、

「じゃあな」

と言って、また3時間かけて実家に戻りました。


これが毎月1度、1年間続きました。

父親の日曜日がこうして潰れていたのです。


あのとき強く感じた感謝の思いが甦ります。

今思い出しても涙が出そうです。


いつも淡々としていたボクの父親。

いつも同じなので、とても安心できました。


いつも淡々としている父親でしたが、初志を貫徹してボクが○大学に合格したとき、自宅に報告の電話をしたところ、電話に出た母親の横で父親は泣いていたそうです。

「お父さんが嬉しくて泣くのを初めて見た。」

と母親が言っていました。


息子ができたボクも、同じように我が息子の力になってやりたいと思いました。


83歳になったボクの父親、今でもボクにとっては大切な人です。


この記事を投稿したら、また父親に電話をして、ボクたちの近況を話してやろう!


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