中学受験・大学受験~父親の雑感

田舎出身の両親から生まれた息子の子育て雑感。息子は私立中高一貫から国公立医学部に進学。現在は部活に明け暮れる大学一年生。

達成感がモチベーションにつながる~中学受験

小学生は誉めれば伸びると言われていますが、それで無条件に伸びるのは小学低学年の頃ではないかと思います。


小学高学年やその後の中高となると、誉めるだけでは伸びないと思います。


勿論、成果に対して物を買って上げるとか、ゲームをしてもいいといったインセンティブもこれ単体ではいずれ限界が来て、麻薬中毒患者のようにご褒美に対して依存体質となります。


やはり、モチベーションは子供自身の中から沸き上がってくる必要がありますよね。


その際の一つのキーワードが「達成感」だと思います。


「これだけ頑張れた俺って凄くない?」
「今日はこんなに長時間頑張れたよ。」
「この夏頑張ったから、成績が伸びた!」
こういった達成感は、その後の勉学へのモチベーションになることは間違いないです。


この場合で気を付けなければいけないことというと、頑張りすぎて、その後脱力してしまったり、これだけやったからもういいかと小さな達成感に酔いしれることぐらいですね。


誉める話に戻りますが、誉め方によっては、子供が将来良質の達成感を持ちやすくなると思います。


凄いね、といくら誉めても一時の満足に終わってしまいますが、
「あそこであれだけ頑張ったから、この成果が出たんだよね。本当によく頑張ったよ。」
「こつこつとこのテキストで頑張ったから、今回のテストでいい成績になったんだろうな。君の頑張りには驚いたよ。」
といった具合に、何がどうよかったのかについて常に意識しながら誉めてあげると、子供はそのうちに自分で自分を誉める、つまり良質な達成感を自分の力で感じることができるようになります。


親に単純に誉められ慣れた子供と自分で良質な達成感を感じることができるようになった子供とでは、中高での伸びが違うのは当然ですね。


第一志望の中学校に合格することが中学受験における最高の成果だと言えます。
ただ、仮に第二志望の学校に進学することになっても、達成感をモチベーションに転換できるようになった子供は必ず伸びますから、これも中学受験の大きな成果です。


一番困るのは、合否に関係なく、勉学の点でいつまでも一人立ちできない子供です。


超難関中学と言われるほんの一握りの学校に合格した子供は、自分で自分を盛り上げながら勉強するすべを身につけていると思いますが(そうでないと流石に合格できない)、普通の難関校に合格したぐらいでは、安心できません。


合格のプロセスをよく考えて、子供が勉学の上で自立できたかそうでないかを、見極める必要がありそうです。


塾で頑張っていようと自宅で頑張っていようと、子供を完全に管理した受験勉強は、合格という成果だけみると成功したように見えますが、子供の自立を先送りしたに過ぎず、かなり危ういと思います。


中学受験ではそこそこ頑張ったのに中学に入って頑張れないのは、受験で燃え尽きたのではなく自立化できていなかっただけだいう極めて簡単で、そして根の深い理由である可能性が高いと思います。


従って、中学受験で成功した(合格した)というだけの成功体験談や方法論を鵜呑みにしたり過大評価したりしては行けないと思います。


せめて、合格した後中学生になって自主的に勉強できている、そして、入学した中学校で上位(前から半分まで)の成績を維持できている、といった「後日談」を備えている成功体験談のみが、信頼に足ると思います。


極端なことをいうようですが、「難関校に合格したけれど、中学では勉強していない(できていない)。」という状況では、成功体験談ではなく、失敗体験談である可能性が高いです。


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