中学受験・大学受験~父親の雑感

田舎出身の両親から生まれた息子の子育て雑感。息子は私立中高一貫から国公立医学部に進学。現在は部活に明け暮れる大学一年生。

ケアレスミス多発は根本的な問題

「ケアレスミスがなかったらあと何点取れていた。」
という話をときどき聞きますが、こういう考え方には大きな問題があります。


もし、ケアレスミスがなければ◯点取れる実力がある、と考えてしまったとしたら、大変なことです。


話が少し横道にそれます。
解法を知らずに解けなかった数学・算数の問題があるとすると、これは現在の実力として素直に受け止められます。
そして、この場合の対策は簡単です。
その解法をマスターすればいいだけですから。


ところが、ケアレスミスは、特定の問題にだけ発生するわけではなく、問題の読み取りとか、計算過程とか、解答を転記する際とかに発生しますので、他の問題を解く場合にもケアレスミスが発生することがあります。
同じことが繰り返されるわけですね。


高校受験・大学受験の場合は、受験生自身が対策を立てるべきですし、中学受験では親が対策を立ててあげるべきです。少なくとも集団塾ではそこまでケアしてくれないと思いますので。


多くの問題を解いた上でケアレスミス発生のパターンとその原因を整理すると、一定の傾向が読み取れると思います。


その傾向に対する対策を立ててトレーニングします。


それでもケアレスミスはなくなりません。
後は、どれだけ見直しができるかが勝負ですね。
ただ、何も対策を実施をせずに見直しに重点を置くのはやめた方がいいです。
テストの間はそんなに時間的余裕はないはずですから。


同じ意味で、子供に「見直ししなさい。」と、無策の状態で口を酸っぱくして注意するのもやめた方がいいです。
子供が萎縮するだけですから。


ところで、見直しについては、心得やポイントがあると思います。


まず、見直しが容易にできるように、解答過程が、解答用紙や問題用紙にある程度書かれている必要があります。


次に、謙虚な気持ちで見直しができる癖をつけておかないと、形ばかりの見直しになってしまいます。


最後に、これはちょっと難しいことですが、見直し時間の確保が必要です。
読み取りが早かったり、計算が早いと時間が節約できますので、こういうトレーニングも必要ですね。


息子の大学受験の際には、普段の模試でもケアレスミスで点を落とした、という話をあまり聞きませんでしたが、
中学受験の際は、結構ありましたね。
そして、一定のパターンがありました。


パターンと原因がわかれば対策は簡単ですし、小学生と言えども、丁寧に説明してあげれば、対策実施について納得しますし、むしろ、いい点数を取るために進んで取り組みます。
何事も納得感が必要ですからね。


パターンと原因はわかったけれど、効果的な対策が浮かばないという場合こそ、塾の先生にアドバイスを求めればいいと思います。
先生はプロですから!
きっといいアドバイスを得られるでしょう。


その時「ケアレスミスはどうやったら減らせるでしょう。」何て言う漠然とした質問をしては絶対ダメですよ。
これは「なぜだかわからないがとにかく体のどこかが痛い。」と医師に言うようなものですからね。


投球フォームと同様、悪い癖は早めに直した方がいいですね。
ただ、一気に全て直そうとしない方がいいですよ。やり過ぎるとフォームがバラバラになりますから。
都度都度テーマを決めるといいですね。
塾内テストや模試は、ケアレスミス対策の成果を試す場でもありますね。


今からでもまだ十分間に合うと思います。
ただ、これが受験まであと3か月ぐらいになると、妙にいじらない方がいいようにも思います。